タイル・れんが・ブロック工事業とは?どんな工事の内容が当てはまる?取得に役立つ資格も併せて解説!
タイル・れんが・ブロック工事業とは?どんな工事の内容が当てはまる?取得に役立つ資格も併せて解説!

建設業許可の29業種の一つであるタイル・れんが・ブロック工事業は、建物の内外装や外構にタイル、レンガ、コンクリートブロックなどを張り付けたり、積み上げたりする専門工事業です。この工事業は、建築物のデザインや機能性を高める上で欠かせない役割を果たしています。
1:タイル・れんが・ブロック工事業の定義
タイル・れんが・ブロック工事業は、建築物の内外装、外構、土木構造物などに、タイル、コンクリートブロック、レンガ、ALCパネルなどを張り付けたり、積み上げたりする工事を専門とする建設業です。この工事は、建物の美観を向上させるだけでなく、防水性、防火性、耐久性といった機能性を確保するためにも重要です。
建設業法では、タイル・れんが・ブロック工事業は以下のように定義されています。
「れんが、コンクリートブロック等により工作物を築造し、又は工作物にれんが、コンクリートブロック、タイル等を取り付け、又ははり付ける工事」
この定義には、レンガ積みやブロック積み、タイルの張り付け工事などが含まれます。また、これらに付随するモルタルの塗布や下地処理なども、この工事業に含まれるのが一般的です。
2:どんな工事内容が当てはまる?
タイル・れんが・ブロック工事業に該当する工事内容は多岐にわたります。主な工事内容を以下に解説します。
タイル工事
タイル工事は、建物の内外壁や床、浴室、プールなどにタイルを張り付ける工事です。タイルの種類や張り方によって、さまざまなデザインや機能性を実現します。
内装タイル工事
住宅や商業施設のキッチン、浴室、トイレの壁や床にタイルを張る工事です。耐水性や清掃性の高いタイルを使用することで、清潔で快適な空間を保つことができます。デザイン性の高いタイルを組み合わせることで、空間に個性的なアクセントを加えることも可能です。
外装タイル工事
マンションやビルの外壁にタイルを張る工事です。建物の耐久性や美観を向上させるだけでなく、紫外線や風雨から建物を守る役割も果たします。最近では、光触媒タイルなど、汚れを分解する機能を持つ高機能タイルも普及しています。
床タイル工事
商業施設や公共施設、住宅のアプローチなどの床に、滑りにくい機能性タイルなどを張る工事です。特に、屋外や水に濡れやすい場所では、安全性に配慮したタイル選びが重要となります。
れんが工事
れんが工事は、住宅や塀、ガーデニングなどにおいて、れんがを積み上げて構造物を作る工事です。アンティーク調の温かみのある外観を演出します。
れんが積み
住宅の外壁や門柱、塀などをれんがで積み上げる工事です。れんがは吸水性が低く、耐久性に優れているため、長期間にわたって美しい景観を保つことができます。
れんが舗装
庭やアプローチ、公園の舗装をれんがで行う工事です。れんがは透水性に優れ、雨水を地中に浸透させる効果があるため、環境に配慮した舗装材としても注目されています。
ブロック工事
ブロック工事は、コンクリートブロックや軽量気泡コンクリート(ALC)パネルなどを使って、建物の壁や塀を構築する工事です。
コンクリートブロック積み
塀や擁壁、建物の基礎などをコンクリートブロックで積み上げる工事です。住宅の庭や駐車場などの外構工事に広く用いられています。
ALCパネル張り
ビルや工場の外壁等にALCパネルを張り付ける工事です。ALCパネルは軽量でありながら、断熱性、耐火性、遮音性に優れており、建物の性能を大きく向上させます。
3:取得に役立つ資格も併せて解説!

タイル・れんが・ブロック工事業で建設業許可を取得するためには、関連する資格の取得が非常に有利です。特に、国家資格は自身の技術力を証明するだけでなく、顧客からの信頼を得る上でも大きな強みとなります。
建設業許可の要件である専任技術者となるために役立つ資格を解説します。
ただ、資格が必須というわけではないです。資格が無くても専任技術者となることは可能です。その場合、実務経験の証明が必要となります。
建築士
- 一級建築士
- 二級建築士
建築士は、建築物の設計や工事監理を行う国家資格です。建築物の構造や材料に関する深い知識が求められ、特に大規模な工事を請け負う際には、この資格が大きな強みとなります。
建築施工管理技士
施工管理技士は、工事現場の施工計画、工程管理、安全管理、品質管理などを総合的に行うための国家資格です。
- 一級建築施工管理技士
- 二級建築施工管理技士(躯体又は仕上げ)
技能検定
職業能力開発促進法に基づいて実施される国家検定であり、その技術レベルを公的に証明するものです。
(技能検定についての記事はこちら)
- タイル張り・タイル張り工
- 築炉・築炉工
- ブロック建築・ブロック建築工
一級を保有している場合は資格のみで専任技術者となれますが、二級のみ保有の場合は3年の実務経験が必要です。
登録基幹技能者
建設現場で高度な技術とマネジメント能力を併せ持つ、指導的立場にある熟練技能者のことです。
- 登録エクステリア基幹技能者
- 登録タイル張り基幹技能者
- 登録ALC基幹技能者
4:タイル・れんが・ブロック工事業の魅力と将来性

タイル・れんが・ブロック工事業は、建築物の最終的な「顔」を作り上げる重要な役割を担っています。住宅から公共施設、商業ビルまで、様々な建物にタイルやレンガ、ブロックが使用されており、需要がなくなることはありません。
熟練の技術が求められる仕事
この工事業は、機械化が難しい部分が多く、職人の手作業や熟練の技術が特に重要となります。美しい仕上がりや耐久性を生み出すには、長年の経験と感覚が必要不可欠です。
デザインと機能性を追求する
近年では、デザイン性の高い建材が増え、よりクリエイティブな仕事が求められるようになっています。また、断熱性や耐震性、清掃性といった機能性を高めるための施工技術も進化しており、専門的な知識を持つ職人の需要は高まっています。
タイル・れんが・ブロック工事業は、単にものを積み上げたり、張り付けたりするだけでなく、建物の価値を高め、人々の暮らしを豊かにする創造的な仕事です。タイル・れんが・ブロック工事業の建設業許可を取得して、事業のさらなる拡大を目指していきましょう。