【どの業種をとればいい?】電気工事を行う場合に必要な建設業許可をケース別に解説!
【どの業種をとればいい?】電気工事を行う場合に必要な建設業許可をケース別に解説!

電気工事業者の皆様、日々の作業お疲れ様です。
電気工事とは、発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備などを設置する、建築物やインフラに電力供給機能を担わせるための工事の総称です。この電気工事を請け負う際に、請負金額が税込500万円以上となる場合、事業者は建設業許可を取得する義務が生じます。
しかし、電気工事は建物内の配線から大規模なインフラまで非常に広範な分野を指し、請け負う工事内容によっては、基本となる「電気工事業」の許可だけでは足りず、他の専門業種の許可が追加で必要となるケースが多々あります。
そのため、「LANや電話の配線もするが、一つの許可でいいのか?」「屋根に太陽光パネルを設置するが、屋根工事の許可も必要なのか?」といった疑問を持つ事業主様が多くいらっしゃいます。
この記事では、電気工事業をベースとし、電気工事と密接に関連する「管工事」「電気通信工事」の2つの業種に焦点を当て、最適な許可業種の組み合わせを、具体的なケース別に徹底解説します。これから建設業許可の取得をお考えの電気工事業者様に、少しでも参考にしていただけると幸いです。
1|電気工事の主要3業種:電気工事、管工事、電気通信工事

電気工事を主とする事業者が、事業拡大に伴い最も多く取得を検討すべき、密接に関連する3つの専門工事業種について解説します。
| 業種名 | 工事の内容 | 具体的な例 | 重要度 |
| 電気工事 | 発電設備、変電設備、送配電線、構内電気設備などを設置する工事。 | 照明設備、ネオン装置、受変電設備、太陽光発電パネル(非一体型)、動力線・電灯線の配線工事など。 | 建物内の強電(電力)に関わる工事の中核となる業種です。請負金額が500万円以上の場合は、この許可が必須です。 |
| 管工事 | 冷暖房設備、冷凍冷蔵設備、空気調和設備、給排水・給湯設備、ガス管などの配管を設置、または改造する工事。 | エアコンの冷媒管、換気ダクト、給湯器の配管接続、工場内の熱供給配管など。 | 電気工事に伴う空調設備の設置や、冷媒管の布設など、配管を伴う工事を請け負う場合に必要です。 |
| 電気通信工事 | 有線・無線電気通信設備、放送機械設備、データ通信設備などの設置工事。 | LANケーブルの布設、電話設備、監視カメラ、TV共聴設備、インターネット回線、自動火災報知設備(警報部分)など。 | 建物内の弱電(情報・通信)に関わる工事を請け負う場合に必要です。強電の配線工事とセットで請け負うケースが非常に多いです。 |
関連記事:電気工事の詳細解説はこちら
関連記事:管工事の詳細解説はこちら
関連記事:電気通信工事の詳細解説はこちら
2|ケース別解説:電気工事に必要な兼業許可

実際の電気工事では、配線や設備の接続だけでなく、他の専門工事が複合的に関わることが一般的です。請け負う工事の範囲によって、複数の許可を兼業する必要があります。
ケース1:空調設備や換気設備も一括で請け負う場合
エアコンの設置や換気扇の交換など、電気系統の接続だけでなく、冷媒管やダクトの設置も行うケースです。
| 請け負う作業の範囲 | 必要な許可業種 | 理由と区別 |
| エアコンの電源接続、制御配線、照明設備工事など | 電気工事 | 動力供給、電灯に関わる工事。 |
| エアコンの冷媒管、ドレン管の布設、換気ダクトの設置 | 管工事 | 建物内の配管、ダクト、空調に関わる工事。 |
| 両方を請け負う | 電気工事と管工事の両方 | 冷媒管やダクト工事は電気工事の付帯工事と認められにくく、それぞれ500万円以上の工事を請け負う場合は両方の許可が必要です。特に大規模なビル空調設備工事では兼業が必須です。 |
ケース2:LAN、電話、セキュリティシステムを一括で請け負う場合
オフィスビルなどで、動力線(強電)の配線と同時に、情報通信(弱電)の配線・設備設置も行うケースです。
| 請け負う作業の範囲 | 必要な許可業種 | 理由と区別 |
| 動力線、照明、受変電設備の設置 | 電気工事 | 強電(電力)に関わる工事。 |
| LAN、電話、監視カメラ、放送設備などの設置 | 電気通信工事 | 弱電(情報・通信)に関わる工事。 |
| 両方を請け負う | 電気工事と電気通信工事の両方 | 業種の定義が明確に分離されているため、それぞれ500万円以上の工事を請け負う場合は両方の許可が必要です。 |
ケース3:太陽光発電パネルを屋根に一体型で設置する場合
太陽光発電設備の設置は原則として電気工事ですが、工法の違いによって必要な許可業種が変わることに注意が必要です。
| 請け負う作業の範囲 | 必要な許可業種 | 理由と境界線 |
| 既存の屋根の上に架台を組み、パネルを設置し配線する工事 | 電気工事 | 発電設備の設置であり、屋根の機能を代替していないため。 |
| 屋根材の機能も兼ねた屋根一体型のパネルを設置する工事 | 屋根工事 | 設置工事が屋根をふく工事と一体と見なされ、建物の防水・保護の機能を持つため。 |
| 撤去から行う大規模な改修工事 | 解体工事 |
関連記事:屋根工事の詳細解説はこちら
関連記事:解体工事の詳細解説はこちら
090-9451-9906(茂木)
3|付帯工事の考え方:複数の許可が不要になるケース

複数の専門工事が関わる電気工事において、「付帯工事」の考え方を理解すれば、すべての業種の許可を取得せずに済む場合があります。
付帯工事の定義と適用
建設業法における「付帯工事」とは、主たる建設工事を施工するために必要不可欠であり、かつ従として施工される工事を指します。
例: 電気工事業者が、ケーブルを設置する際に、壁や床にごく小さな穴を開けたり、その穴を埋めたりする補修工事(とび・土工工事や内装仕上工事の一部)を行う場合。
この軽微な作業は、主たる電気工事に必要不可欠で、かつ工事量が軽微であるため、電気工事の許可のみで施工できると解釈されます。
付帯工事が認められない(許可が必要な)ケース
付帯工事として他の許可が不要となるのは、以下の条件を満たさない場合に許可が必要となります。
- 独立した専門工事となる場合: 主たる工事と比べて工事量や金額が大きく、単独で専門業者が請け負うことが一般的な工事(例:電気工事に伴う大規模な配管(管工事)や、広範囲な掘削(とび・土工工事))。
- 主従関係が逆転する場合: 例えば、電気工事を主軸とする事業者が、建物内の空調設備全体(管工事)の大部分の設置を「付帯」として請け負う場合など。
【現実的な戦略】
電気工事業者は、請け負う仕事の大半を占める電気工事業の許可をまず取得し、それ以外の工事は付帯工事の範囲内に収めるか、または許可を持つ他の専門業者に分離発注することが、コンプライアンス上の鉄則です。しかし、事業拡大を目指すなら、管工事や電気通信工事など、関連性の高い業種の兼業許可を早期に取得する戦略が最も有効です。
4|複数の許可を取得するメリット

複数の建設業許可を取得することには以下のようなメリットがあります。
複数許可を取得するメリット
- 請負可能範囲の拡大: 一つの現場で、関連工事もワンストップで一括受注できるようになり、顧客からの信頼度が向上します。
- 経営の安定化: 特定の工事需要に依存せず、多角的な事業展開が可能になり、経営が安定します。
- 合法的な対応: 500万円を超えるその他の工事を請け負う際も、許可があれば合法的に工事を進められます。
5|建設業許可取得に必要な要件

建設業の許可を取得に必要な主要要件を解説します。その中でも、特に「経営業務の管理責任者の配置」と「営業所技術者の配置」は人的要件と呼ばれ、難易度が高い要件となっています。
また、複数許可を取得する場合は、それぞれの業種で営業所技術者の要件を満たす必要があります。
1. 経営業務の管理責任者(経管)の配置
建設業の経営を適正に行うための体制を確保する要件です。
- 要件の概要: 役員のうちの一人、または役員に準ずる地位の方が、建設業の経営業務について一定の経験と実績を有している必要があります。
- 例: 建設業に関して5年以上の経営経験、または6年以上の経営業務を補佐する経験などが必要です。
ポイント: 2020年(令和2年)の法改正により、要件が柔軟になりましたが、一般的には「5年の経営経験」で証明するケースが多いです。
関連記事:難解な要件をクリア!経営業務の管理責任者証明のポイントとケース別対応策
2.営業所技術者の配置
建設業の許可を受けた営業所において、請負契約の適正な締結や履行を技術的な側面から確保するための要件です。
- 要件の概要: 各営業所ごとに、その業種に関する専門的な知識や実務経験を持つ技術者を、常勤かつ専任で配置する必要があります。
- 例: 以下のいずれかを満たしている必要があります。
- 資格保有者: 対象の国家資格(例:建築施工管理技士や〇〇技能士など)を持っている。
- 実務経験者: 許可を受けようとする業種に関して、10年以上の実務経験がある(指定学科を卒業している場合は、3年または5年に短縮可能)。
ポイント:同一営業所内であれば、一人の人間が「経営業務の管理責任者」と「営業所技術者」の両方の要件を満たしている場合、一人二役を兼ねることができます。
個人事業主(一人親方)で建設業許可を取得する場合は、「経営業務の管理責任者」と兼任する場合がほとんどです。
関連記事:資格と実務経験が鍵! 建設業許可の営業所技術者(専任技術者)の要件を分かりやすく解説!
3. 適切な社会保険への加入
建設業で働く労働者の待遇改善と、企業のコンプライアンス遵守のため、社会保険への加入は必須の要件となっています。
- 要件の概要: 建設業者が雇用するすべての従業員について、健康保険、厚生年金保険、雇用保険に適切に加入し、その加入状況を証明することが求められます。(個人の場合は国民健康保険、国民年金。従業員を雇っている場合は雇用保険。)
- 重要性: 適切な社会保険への加入は、今や建設業許可を取得・維持するための重要な前提条件です。未加入や加入手続きの不備がある場合、許可申請は受理されません。
関連記事:【建設業許可の要件】適切な社会保険とは?ケース別に徹底解説!
4. 財産的基礎・金銭的信用
工事を請け負い、事業を継続していくための経済的な基盤があることを示す要件です。
- 自己資本(純資産の合計額)が500万円以上であること。
- 500万円以上の資金を調達する能力があること(金融機関の残高証明書などで証明)。
特定建設業を取得する際に必要な財産要件は格段に厳しくなります。
関連記事:【建設業許可の要件】財産要件の500万円。無い場合は?融資でもいい?行政書士が徹底解説!
5. 欠格要件に該当しないこと
- 許可申請者が、建設業法で定められた欠格要件(法律違反による罰則、成年被後見人・被保佐人など)に該当しないことが必要です。これには、申請者本人だけでなく、役員も含まれます。
関連記事:【知らなかったでは済まされない】建設業許可の欠格要件とは?代表者・役員が注意すべきポイント
090-9451-9906(茂木)
6|まとめ

電気工事業者が、建設業許可を取得し、事業を安定・拡大させるための手順をまとめます。
ステップ1:主たる許可業種を決定する
あなたの事業で最も多く、または最も大規模に請け負う工事が何であるかを特定します。
- 電力供給、照明、受変電設備: 電気工事業
- LAN、電話、セキュリティ: 電気通信工事業
- 空調、換気、給排水配管: 管工事業
まずは、この主たる業種の許可取得に注力します。
ステップ2:兼業の必要性を検討する
主たる業種の許可で請け負えない工事がある場合は、兼業許可の取得を検討します。特に、電気工事業は、電気通信工事や管工事とセットで請け負うことで、受注の幅を大きく広げることが可能です。
ステップ3:許可要件の確認と申請
選択した業種ごとに、上記で解説した要件を満たせるかを確認し、申請準備を進めます。
建設業許可は、貴社の技術力と信頼性を証明し、請負金額の制限を取り払うための重要なパスポートです。複数の業種にまたがる場合は、営業所技術者が複数の業種の要件を満たせる可能性もあるため、効率的な取得戦略を立てることが可能です。
許可取得は専門家への依頼が確実です
建設業許可申請は、その要件の多様さと、提出書類の多さ・複雑さから、専門知識なしに進めると時間と労力を大幅に浪費するリスクがあります。
- 要件の正確な判断:
- お持ちの資格や実務経験が、どの業種の許可要件を正確に満たすのか。
- 経営陣の経験や会社の財務状況が、現行の法規制に照らして適格か。
これらの判断には、専門的な知見が必要です。
- 煩雑な書類作成と収集:
- 登記簿謄本、納税証明書、残高証明書、工事経歴書など、膨大な種類の書類を抜け漏れなく、かつ指定された様式で作成・収集する必要があります。
- 許可行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)とのやりとりや、書類の軽微な修正にも対応しなければなりません。
これらの手続きを本業の傍らで行うことは、想像以上に大きな負担となります。
我々行政書士は、建設業許可の専門家です。
- 結果として、最短で、確実に許可を取得し、大規模な工事を請負うことが可能になります。
- 建設業許可専門の行政書士に依頼することで、貴社の状況を正確にヒアリングし、許可取得の可否や不足している要件を迅速に判断してもらえます。
- すべての書類作成、収集の指示、行政庁との折衝までを一任できるため、皆様は、本業である建設業務に集中することができます。
建設業許可のことは宏興行政書士事務所へお任せください!
弊所は、建設現場で実際に働いていた経験を持つ行政書士として、事務手続きと現場実務の両面から皆様をサポートします。
対応地域:(東京都・埼玉県・群馬県・栃木県・茨城県・長野県・福島県)※その他地域もご相談ください。
①|建設業に必要な全ての手続きをまとめて代行
建設業許可の取得はもちろん、その後の更新手続き、毎年の決算変更届、公共工事への参入に必要な経営事項審査まで、漏れなくサポートいたします。さらに、最近の現場で求められる建設キャリアアップシステム(CCUS)やグリーンサイトの登録作業といった、手間のかかる作業も全てお任せいただけます。
「建設業の事務手続きならここに任せれば安心」と思っていただける体制を整えています。
| 許可取得後のサポート | 具体的な手続き内容 | 弊所に任せるメリット |
| 許可の維持・管理 | ・5年ごとの更新手続き ・毎年の決算変更届 | 期限管理を弊所で行うため、「うっかり失効」を完全に防ぎます。毎年の報告もスムーズになり、更新時の負担が激減します。 |
| 公共工事への参入 | ・経営事項審査(経審) ・入札参加資格審査の申請 | 複雑な点数計算や、役所とのやり取りを代行。公共工事受注に向けたスケジューリングからサポートいたします。 |
| 現場・就労管理 | ・建設キャリアアップシステムの登録 ・グリーンサイトの登録 | 現場から求められる手間のかかるIT登録作業を代行。事務作業の時間を削減し、現場仕事に集中できる環境を作ります。 |
| その他の関連認可 | ・産業廃棄物収集運搬業許可 ・解体工事業登録など | 建設業に関連する周辺の許可もまとめて管理。窓口を一本化することで、情報の食い違いや漏れがなくなります。 |
②|元職人の経験を生かした補助金提案
弊所の行政書士は、実際に職人として現場で作業に従事していた経験があるため、お話を伺うのを待つだけでなく、こちらから「御社なら、この補助金が使える可能性があります」といったご提案を積極的に行います。
これまで多くの現場を見てきた経験があるからこそ、皆様の仕事内容や困りごとを理解し、経営の助けになる制度をベストなタイミングで分かりやすくお伝えします。
弊所は、補助金申請もメインで取扱っている行政書士事務所なので、補助金申請における事業計画書の作成から申請まで全てサポートが可能です。
実際の相談事例
| 相談事例 | 弊所からの回答 |
| 【事例1】どの補助金が使えるか分からない 補助金を活用したいが、今何が使えるのか、対象物の範囲もよく分からない。そもそも誰に相談すればよいか困っている。 | 最適な補助金の調査と継続的な情報提供を行います。 現状で活用可能な補助金を調査し、ご提案します。 もし今使えるものがなくも、常に最新情報を確認しておりますので、適した公募が出次第、こちらからお知らせいたします。 ※対象物については、パソコンや社用車など「仕事以外にも使える汎用性の高いもの」は対象外となるのが一般的です。 |
| 【事例2】設備導入がない自社でも使えるか 補助金は重機や機械などの「設備」に入れるイメージがある。そうした設備投資の予定がない弊社でも使えるものはあるか。 | ホームページ制作やシステム導入、賃上げも対象です。 設備以外でも「小規模事業者持続化補助金」でのホームページ制作や、「IT導入補助金」でのシステム導入が可能です。 また、各自治体の補助金よっては「賃金アップ」など、設備投資を伴わない取り組みが対象になるものもあります(※地域・時期による)。 |
弊所では、着手金をいただかずに補助金申請のサポートを行っています。
補助金にもよりますが、現在補助金は電子申請がメインなためオンラインで全国対応が可能です。

③|同じ目線で相談できる、一番身近なパートナー
「行政書士に相談するのは気が引ける」「専門用語ばかりで分かりにくい」といった心配はいりません。現場を知る人間として、難しい法律の決まりも一般的な言葉で丁寧にご説明します。単なる書類作成の担当者ではなく、困ったときに真っ先に顔が浮かぶような、話しやすい相談相手として皆様の事業を支え続けます。
また、弊所の代表は20代の若手行政書士です。(平成11年生まれ)
行政書士業界は平均年齢が非常に高く、60歳代以上が全体の約6割を占めているのが現状です。その中で20代の行政書士は、全体のわずか「1%未満」という極めて珍しい存在です。
建設業許可は、5年ごとの更新や毎年の決算変更届など、長期にわたる手続きが欠かせません。弊所であれば、今後40年以上にわたって現役でサポートを続けることが可能です。 「途中で担当していた行政書士が引退してしまい、また一から信頼できる行政書士を探さなければならない」といった心配がなく、貴社の歴史や状況を深く理解したパートナーとして末永くサポートいたします。

090-9451-9906(茂木)
弊所のご紹介
弊所は建設業許可に特化した行政書士事務所です。
ご相談は無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。元、型枠大工の行政書士が全力でお客様の事業をサポートいたします。











